HPVの症状の良性・悪性とは

HPVの症状の良性と悪性

HPVとはヒトパピローマウイルスのことで、これに感染すると何らかの症状が現れる場合があります。
この症状には良性と悪性があるのですが、たとえばHPVが引き起こす症状の一つとなるコンジローマはどちらになるのでしょうか?
これは基本的に良性腫瘍と言われており、ガンのように命に関わるような症状となる可能性は低くなっています。

とはいえ、治療の必要がないわけではありません。
HPVに感染し、性器周辺などにイボができている場合、患者にとっては気持ち悪い症状となることも多いでしょうし、その病気が治らないうちに性行為などすると他人にコンジローマをうつす可能性もあります。
さらに良性腫瘍とはいえ治療をせずに放置しているとイボが増えたり、重なり合って大きなイボとなったりと悪化することがありますから、早期治療がおすすめとなります。

HPVの症状が悪性となる場合はある?

このようにコンジローマの場合はHPVに感染してできるのは良性腫瘍となりますが、特定のHPVに感染するとその症状が悪性となる可能性もあります。
そもそもHPVには100種類以上の型があり、どの型に感染するかによってリスクが変わるのです。
悪性の症状が出る可能性があるものは高リスク型と呼ばれます。

具体的にはHPVの16型、18型などが高リスク型に分類されており、これに感染すると子宮頸がんになる可能性があります。
感染したら必ず悪性の症状を引き起こすわけではなく、16型や18型など高リスク型のHPVに感染しても特に何の症状もなく、ウイルスも体内から自然に除去されることもあります。
ですから感染したら必ず悪い影響があるわけではないのですが、これら一部のHPVは比較的健康リスクが高いため、要注意となっています。

悪性の症状を防ぐには

コンジローマは良性腫瘍となるため、症状が現れてからの治療でも問題ない場合は多いですが、高リスクのHPVに感染し、子宮頸がんなどの症状が現れるのはできるだけ避けたいですよね。
そのためには悪性の症状を引き起こす可能性があるHPVの感染をなるべく防ぐことが大事です。

子宮頸がんにつながる可能性がある16型、18型のHPVについては予防接種によって防げる可能性があります。
感染してからの接種ではあまり効果がなく、感染前の接種が大事ですから、早いうちに予防接種を受けておくことでHPV感染により悪性の症状が出る確率を下げられます。
ただし効果は100%ではありませんから、HPVに感染するような性的な接触をむやみにしないことも大事です。